カナダ頸椎ルール

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画像検査を行わずに、臨床的に頸椎骨折を除外します。

作成者Dr. Ian Stiell, MD, MSc, FRCPC
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説明

 このルールは、患者が意識清明かつ協力的であれば、血中アルコール濃度にかかわらず、酩酊状態の患者にも使用できます。

除外基準

  • 非外傷患者

  • GCS < 15

  • バイタルサインが不安定

  • 年齢 < 16歳

  • 急性麻痺

  • 既知の脊椎疾患

  • 頸椎損傷の既往

  • 年齢 ≥ 65歳
  • 四肢の感覚異常
  • 危険な受傷機転
    • ≥ 3 ft(0.9 m)または5段以上の階段からの転落
    • 頭部への軸圧
    • 高速度の自動車衝突事故(MVC)、横転、または車外放出
    • 自転車の衝突
    • 電動レクリエーション用車両

 

はじめに
鈍的外傷患者の多くが頸椎の画像検査を受けますが、画像検査の大半(98%)は骨折なしの結果となります。カナダ頸椎ルール(CCR)は、十分に検証された臨床意思決定支援ツールであり、頸椎損傷(CSI)の可能性が懸念される、意識清明で状態の安定した外傷患者において、頸椎の画像検査を安全に回避できるかどうかを判断するために用いることができます。CCRはCSIに対する感度が高く、研究によって感度は90-100%の範囲ですが、大半の研究ではCSIの99-100%を検出しました。このルールは、患者が意識清明かつ協力的であれば、血中アルコール濃度にかかわらず、酩酊状態の患者にも使用できます。除外基準は以下のとおりです。

  • 非外傷患者

  • GCS < 15

  • バイタルサインが不安定

  • 年齢 < 16歳

  • 急性麻痺

  • 既知の脊椎疾患

  • 頸椎損傷の既往

CCRは、NEXUS基準など他の頸椎に関する臨床判断ルールよりも複雑です。しかし、CCRはNEXUSよりも感度が高く、他のルールでは頸椎損傷を除外できない患者により適している可能性があります。NEXUSとCCRを直接比較した試験では、CCRの感度(99.4%)はNEXUS(90.7%)より高いという結果でした。ただし、この所見の一般化可能性についてはいくつかの懸念があります。場合によっては、意思決定を補助するためにNEXUS基準とCCRの両方を用いることがあります。NEXUS基準には(カナダ頸椎ルール(CCR)とは異なり)年齢のカットオフがありません。しかし、65歳超の患者にNEXUSを適用する際は注意が必要であり、感度が66-84%まで低下する可能性があります。  さらに、最も適切な画像検査法としてX線とCTのどちらが適しているかについては議論があります。問題は、外傷患者(すなわち病院を受診する集団)において、頸椎のX線撮影が頸椎損傷を除外するのに十分な感度を有するのか、それともCTのほうが適切なのかという点です。NEXUSは、単純X線写真がはるかに頻繁に指示されていた時代に導出および検証されたという懸念が指摘されています。現在ではCT検査のほうが一般的であり、NEXUSやCCRでは見逃されるCSIをCTが同定しうることを示唆するエビデンスがあります。意思決定を補助するために、NEXUS基準とCCRの両方を用いることがよくあります。

カナダ頸椎ルール(CCR)は、十分に検証された臨床意思決定支援ツールであり、頸椎損傷(CSI)の可能性が懸念される、意識清明で状態の安定した外傷患者において、頸椎の画像検査を安全に回避できるかどうかを判断するために用いることができます。 

推奨事項と基準

推奨事項

基準

高リスク:頸椎画像検査を推奨

X線撮影を必須とする高リスク因子¹はありますか? はい

 

-または-

 

X線撮影を必須とする高リスク因子はありますか? いいえ

-かつ-

関節可動域の安全な評価を可能にする低リスク因子²はありますか? いいえ

 

-または-

 

X線撮影を必須とする高リスク因子はありますか? いいえ

-かつ-

関節可動域の安全な評価を可能にする低リスク因子はありますか? はい

-かつ-

自力で頸部を左右に45°回旋できますか? いいえ

低リスク:頸椎画像検査は不要

X線撮影を必須とする高リスク因子はありますか? いいえ

-かつ-

関節可動域の安全な評価を可能にする低リスク因子はありますか? はい

-かつ-

自力で頸部を左右に45°回旋できますか? はい

 

 

¹高リスク因子

  • 年齢 ≥ 65歳

  • 四肢の感覚異常

  • 危険な受傷機転

    • ≥ 3 ft(0.9 m)または5段以上の階段からの転落

    • 頭部への軸圧

    • 高速度の自動車衝突事故(MVC)、横転、または車外放出

    • 自転車の衝突

    • 電動レクリエーション用車両

 

²低リスク因子

  • 救急外来で座位をとっている

  • 受傷後いつでも歩行可能であった

  • 遅発性(即時発症ではない)の頸部痛

  • 頸椎正中部の圧痛がない

  • 単純な追突による自動車事故  

    • 対向車線に押し出された場合、バスや大型トラックに衝突された場合、横転した場合、高速走行車両に衝突された場合は、単純とはみなされません。

 

留意事項

  • 臨床医は、適切な画像検査をいつ指示するか、またどの検査を選択するか(例:X線かCTか)について、臨床判断を用いるべきです。

    • 併存疾患、酩酊、受傷機転の情報の信頼性といった追加のリスク因子が、意思決定に影響を与える可能性があります。 

    • 意思決定を補助するために、NEXUS基準とカナダ頸椎ルールの両方を用いることがよくあります

 

管理

画像検査で頸椎損傷が確認された場合は、以下を検討してください。

  • 適切なカラーで頸椎の保護を維持する。

  • 脳神経外科にコンサルトする。

  • 治療方針が確定するまで、患者を絶飲食(NPO)かつ歩行不可の状態に保つ。

  • 緊急の手術による固定、または脳神経外科ICUへの入室が必要となる場合がある。

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すべての質問と考えられる結果

使用上の指示タイトルは非表示です
X線撮影を必須とする高リスク因子はありますか?
  • 年齢 ≥ 65歳
  • 四肢の感覚異常
  • 危険な受傷機転
    • ≥ 3 ft(0.9 m)または5段以上の階段からの転落
    • 頭部への軸圧
    • 高速度の自動車衝突事故(MVC)、横転、または車外放出
    • 自転車の衝突
    • 電動レクリエーション用車両

 

Select one option:

  • いいえ
  • はい
関節可動域の安全な評価を可能にする低リスク因子はありますか?
  • 救急外来で座位をとっている
  • 受傷後いつでも歩行可能であった
  • 遅発性(即時発症ではない)の頸部痛
  • 頸椎正中部の圧痛がない
  • 単純な追突による自動車事故  
    • 対向車線に押し出された場合、バスや大型トラックに衝突された場合、横転した場合、高速走行車両に衝突された場合は、単純とはみなされません。

 

Select one option:

  • いいえ
  • はい
自力で頸部を左右に45°回旋できますか?

Select one option:

  • いいえ
  • はい
考えられる結果
高リスク:頸椎画像検査を推奨

留意事項

  • 臨床医は、適切な画像検査をいつ指示するか、またどの検査を選択するか(例:X線かCTか)について、臨床判断を用いるべきです。

    • 併存疾患、酩酊、受傷機転の情報の信頼性といった追加のリスク因子が、意思決定に影響を与える可能性があります。 

    • 意思決定を補助するために、NEXUS基準とカナダ頸椎ルールの両方を用いることがよくあります

 

管理

画像検査で頸椎損傷が確認された場合は、以下を検討してください。

  • 適切なカラーで頸椎の保護を維持する。

  • 脳神経外科にコンサルトする。

  • 治療方針が確定するまで、患者を絶飲食(NPO)かつ歩行不可の状態に保つ。

  • 緊急の手術による固定、または脳神経外科ICUへの入室が必要となる場合がある。

低リスク:頸椎画像検査は不要

留意事項

  • 臨床医は、適切な画像検査をいつ指示するか、またどの検査を選択するか(例:X線かCTか)について、臨床判断を用いるべきです。

    • 併存疾患、酩酊、受傷機転の情報の信頼性といった追加のリスク因子が、意思決定に影響を与える可能性があります。

    • 意思決定を補助するために、NEXUS基準とカナダ頸椎ルールの両方を用いることがよくあります。

引用

Stiell IG, Wells GA, Vandemheen KL, Clement CM, Lesiuk H, De Maio VJ, Laupacis A, Schull M, McKnight RD, Verbeek R, Brison R, Cass D, Dreyer J, Eisenhauer MA, Greenberg GH, MacPhail I, Morrison L, Reardon M, Worthington J. The Canadian C-spine rule for radiography in alert and stable trauma patients. JAMA. 2001 Oct 17;286(15):1841-8. doi: 10.1001/jama.286.15.1841. PMID: 11597285.

文献

  • The Canadian C-spine rule for radiography in alert and stable trauma patients. JAMA. 2001 Oct 17;286(15):1841-8.

    Stiell IG, Wells GA, Vandemheen KL, Clement CM, Lesiuk H, De Maio VJ, Laupacis A, Schull M, McKnight RD, Verbeek R, Brison R, Cass D, Dreyer J, Eisenhauer MA, Greenberg GH, MacPhail I, Morrison L, Reardon M, Worthington J.

    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11597285/
  • The Canadian C-spine rule versus the NEXUS low-risk criteria in patients with trauma. N Engl J Med. 2003 Dec 25;349(26):2510-8.

    Stiell IG, Clement CM, McKnight RD, Brison R, Schull MJ, Rowe BH, Worthington JR, Eisenhauer MA, Cass D, Greenberg G, MacPhail I, Dreyer J, Lee JS, Bandiera G, Reardon M, Holroyd B, Lesiuk H, Wells GA.

    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14695411/
  • Retrospective application of the NEXUS low-risk criteria for cervical spine radiography in Canadian emergency departments. Ann Emerg Med. 2004 Apr;43(4):507-14.

    Dickinson G, Stiell IG, Schull M, Brison R, Clement CM, Vandemheen KL, Cass D, McKnight D, Greenberg G, Worthington JR, Reardon M, Morrison L, Eisenhauer MA, Dreyer J, Wells GA.

    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15039695/
  • Implementation of the Canadian C-Spine Rule: prospective 12 centre cluster randomised trial. BMJ. 2009 Oct 29;339:b4146.

    Stiell IG, Clement CM, Grimshaw J, Brison RJ, Rowe BH, Schull MJ, Lee JS, Brehaut J, McKnight RD, Eisenhauer MA, Dreyer J, Letovsky E, Rutledge T, MacPhail I, Ross S, Shah A, Perry JJ, Holroyd BR, Ip U, Lesiuk H, Wells GA.

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2770593/
  • Multicentre prospective validation of use of the Canadian C-Spine Rule by triage nurses in the emergency department. CMAJ. 2010 Aug 10;182(11):1173-9.

    Stiell IG, Clement CM, O'Connor A, Davies B, Leclair C, Sheehan P, Clavet T, Beland C, MacKenzie T, Wells GA.

    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20457772/
  • Accuracy of the Canadian C-spine rule and NEXUS to screen for clinically important cervical spine injury in patients following blunt trauma: a systematic review. CMAJ. 2012 Nov 6;184(16):E867-76.

    Michaleff ZA, Maher CG, Verhagen AP, Rebbeck T, Lin CW.

    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23048086/